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電気工事業界の用語 施工計画 新規案件 生きた図面

雑記 2024.7.12

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記事を書いた人:N

ここ何日かとても暑いですが、現場はその中で作業しているのだなと思うと会社で事務仕事をしているのが申し訳なくなってしまいます。と思って現場から戻ると事務所が暑い!

しかも部屋の角の窓際の私の机の周りは(“の”が多い)外より暑い!

窓際は日射だけでなく壁全体の輻射熱のせいで元から暑くなりやすいのですが、どうも事務所の換気扇で部屋が負圧になって天井裏の熱気が吸い出され、ちょうど私の背中のあたりに当たるようで。

窓の外にグリーンカーテンを付けたいです!

 

さて今日はいつもと違って電気工事業界のお話です。

電気工事の現場では営業が新規案件を受注し、現場管理者(現場代理人)が設計図やお客さんの要求スペックをもとに整合性を確認して図面を描き、現場スタッフ(職人)が施工をするという形で進められます。新築や改修、お客さんがゼネコン、官公庁、個人などによって進むパターンは違いますが概ねこのようになります。

これに先立って見積りを行い、おおよその予算と利益を確認してから受注します。その概算予算の通りに現場が進めば平和ですが、どうやらその通り進まないとなる話は変わってきて、現場に不穏な空気が流れ始めます。

特にスケジュールも自分たちで立てる案件で、基本計画のスケジュールからコケてしまうと大事になることもあり、最近あった事例では、電気工事だけではないですが世田谷区役所の建て替えで大騒ぎになっています。

予定通りに進むかどうかは当初のスケジュールだけでなく、施工担当の現場スタッフや、電材屋さんの現場の理解度も影響します。でも一番は現場管理者のスキルでして、営業の概算予算のミスや施工担当者のミスも現場担当者が文句を言いながらもリカバリーしてくれます。

要するに現場を良くするも悪くするも現場管理者次第ということにもなります。

そんなところで電気工事の業界用語のお話をしたいと思います。

 

新規案件

・新規案件が新築と聞くと、既存改修が続いていた人やモノ造りが好きな人にとっては心が踊るもの。

・でも実際は前の現場で燃え尽きていた人にとってはさらに疲れを呼ぶもの。

・施工管理の水準が高いゼネコンや官公庁の案件だと疲れのほかに気持ちも滅入ってくるもの。

・そして前の現場の佳境の時に新規案件の施工検討が始まり、誰か代わりに進めてくれればと思うもの。

・もっとやり易い案件や、利益率の良い案件を取って来いよと営業が現場から言われるもの。

・まあ、そうはいってもやらなきゃ会社が成り立たないよ、良い案件なんて夢の話だよと思って結局ビールを飲むもの。

 

施工計画

・仮設計画からはじまり、納入機器のスペックや製作期間、施工図の作図期間、それらの承諾期限、施工が始まったらPDCAサイクル通りに中間検査をして修正し、竣工検査に繋げていく基本計画になるもの。

・営業から引き継いでスケジュールを立てていると、運用中の施設の改修などでは細かい盛替え作業などが発生し、終わるのかこの工期でと思うもの。

・始まってみると電気工事に限らず、何をやっても計画通りに動かない人たちがいることに気が付くものの、今時○ワ○ラなんてできないから先が見える人が頑張って疲弊するもの。

・施行計画を作って満足していると竣工近くなって「耐震Sクラスを見ていませんでした。(メーカー談)」など致命的な計画漏れが発覚してワキに汗をかくもの。

・そういう場合は何とか人せいにする、もしくは自分は悪くないと心に何度も言い聞かせるという高度なマインドコントロールで精神の安定を保つもの。

 

生きた図面

・現場の施工は施工用図面(施工図)の通り進めて行くものだが、なぜか現場と図面が合わないという現象が起きてくる。現場の施工スタッフは理由が分からず図面を描いた人間を呼ぶが、この「現場と図面が合わない」度合いが増していくと、現場指示が施工図の価値を上回り、最終的にはその図面担当者が生きた図面になり、施工図は途中で消滅してしまう現象。

・一旦この現象が起きると、施工図を竣工図に直すだけだったのに、施工後に本当か噓か分からない施工記録の図面を描いて竣工図にしなければならなくなり、現場の施工も竣工書類の作成も最後まで火を噴くことになる。

この現象の要因

・スケジュールを立てて図面を描いているつもりだったのに、発注者の要求がコロコロ変わり手戻り作業になってしまい、図面を直してる時間が無くて現場優先で進んでしまった結果。

・主体建築工事の図面に重ねて描いていたのにいつの間にか建築工事の図面が変更されていて、それを知らずに進んでしまった結果。

・建築工事や発注者の心理を全く無視して、主観に基づく無神経な施工図を描いてしまった結果。

・ちなみにコロコロ変えられえると増減の見積りをしている最中にまた変更になり、その洗い出しをしている最中にまた変わり、現場で実際に施工した分と話だけだった分も分からなくなり、最終的に半ば迷惑料として見積をするが、結局却下されて増減見積自体が時間のロスになるのが世の常。

・できる現場管理者はこれらの変更や顧客の潜在的要望のほか、双方の思い違いや認識の相違をシックスセンスで感じ取り、余計な変更案を出されず、交通整理役になることで生きた図面になることを予防している。そして追加工事も当然請求する。

 

ちょっと書いていると止まらなくなるのでこの用語解説はまだまだ続きます。

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