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気を付けていること

雑記 2023.3.29

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記事を書いた人:N

普段気を付けていることと聞いてなにを思い浮かべるでしょうか。

私の場合、犬のトイレシートを交換する際、新しいのを付け忘れないようにすること。
犬の声「おいおいなんか忘れてないか?でも我慢できない・・・・後は頼む!ジョジョ~」
うちの犬は5歳児並みの体重なので忘れると被害甚大です。
だって早く手を洗いたいじゃないですか。洗いたいという一心で手を洗い、そのまま新しいのをセットし忘れるパターンで、「あれ取りに行こう」と言って歩いているうちに目的を忘れるソレと一緒。

話を戻します。
真面目に気を付けていることなんですが、「自分の価値観があっているのか再確認をする」ことをいつも心掛けています。(いるつもり)
例えば打合せで問題提起したところ、他業者さんに追加費用が発生したり作業量が増えたり複雑になるということが良くあるので「この質疑をだすと誰かに飛び火するかな?やっぱり下打合せしておこうか」などですね。

この場合「自分の質疑で問題が解決できて皆に有益」という思い込みで先走って反感を買う結果に。

問題は解決しなければならないのですが、常識(価値観)は自分の視点からであって、他人の視点では非常識(異なる価値観)かもしれませんから客観的な視点での確認は大事です。

でもいつもいつもそう思考が働くわけもなく・・・、
「確認しなかったけど私は経験ないからこれはAさんがするだろう。Aさんもそのつもりに違いない」
「納期に間に合わないかもしれないけどBさんからの依頼が遅かったのだから仕方がない。だから私のところで少し遅れても大丈夫だろう」
「この方法がベストだ。Cさんもきっとそう思っているだろう」
「いつも通りここまで進めてきたけど今回こそダメかもしれない。でも結局前回も大丈夫だったし今回も大丈夫だろう」

という具合に「きっとそうだろう」(そうだと思いたい)などと無意識に自分の視点や常識に沿わせ、都合の悪い情報を無視したり過小評価して失敗することもあります。

こういった都合の良い解釈をしてしまうことを「正常性バイアス」と呼び、仕事においては大きなマイナス因子になります。

ほかのバイアス思考として、自分がしてきたことを覆したくないがために、正当性を主張するデータばかり探してしまうことなどを「確証バイアス」と言います。
ネットで自分の検索内容を冷静に振り返ると、自分の思考を補強しているときありますね。

過去の災害時にはこういったバイアス思考によって多くの方が亡くなりました。
「大きな地震だったけど避難しなくても大丈夫。前も大丈夫だったし」
「すごい雨だけど避難なんてしたことないし大丈夫だ」

あげくに避難しなくて大丈夫だという根拠を検索してみたり。

私が反省するのは、正常性バイアスからの確証バイアスで、例えば↓は納期ギリギリになってから私が陥る典型的なパターン。
「あの人に確認してないけど大丈夫だったかな?もう間に合わないな。大丈夫かネットで検索してみよう」

といった具合ですね。

 

そんなバイアス思考によって、
「この設計では疲労破壊で重大事故が起きるかもしれない。でも設計図を描いた人も、それをチェックした人も誰も何も言わないから大丈夫だろう。(私が問題を表面化する必要はないだろう。きっと大丈夫だ。そのまま行こう)」

後々問題になる欠陥の多くは、関わる人たちがいつの間にかこういったバイアス思考に侵されながら打合せし、さらに慣れあいも増していった結果で起きていると私は思います。

それを防ぐために第三者の視点として瑕疵担保責任保険の検査を行ったり、設計者とは別の設計監理者を置いたり、工事部とは別に品質管理部を組織したりしますが、やはり関わるうちに侵されてしまい完全には防げません。

完全に防ぐことは難しいですが、何か頭をよぎったときは一度立ち止まって冷静な視点で考えることを忘れないようにしていきたいです。

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